[小説] B-Ambitious 箱根駅伝 0-0. キャラクター辞典【箱根駅伝小説 B-Ambitious】 神坂 颯【シトリン大学・1年】こうさか・はやて ・第1章 箱根駅伝5区山登りを攻略しろ!・第2章 箱根駅伝6区山下りを攻略しろ! 沼 信之介【シトリン大学・4年】ぬま・しんのすけ ・第1章 箱根駅伝5区山... 2025.05.02 [小説] B-Ambitious 箱根駅伝
[小説] B-Ambitious 箱根駅伝 1-1. 山を目指して【箱根駅伝小説 B-Ambitious】 山には、神様がいる。ドンッ、パンッ、バババンッ。山のどこかで、破裂音が打ち上がっている。日中の花火に遭遇するなんて、たぶん一年のうちで今日と明日くらいのものだ。とことん非日常的で、やっぱり時々、まだ夢の中にいる気分がしてくる。実体を見てい... 2025.05.01 [小説] B-Ambitious 箱根駅伝
[小説] B-Ambitious 箱根駅伝 1-2. 箱根に通う日々【箱根駅伝小説 B-Ambitious】 沼さんと二人、箱根にある保養所に通う合宿生活が始まったのは、十月の終わり頃だった。金曜日、十六時半。講義が終わると、颯は寮に戻って黙々と荷造りを始める。シューズ、着替え、手袋、ウィンドブレーカー。山の夜は冷えるから、ダウンジャケットも忘れ... 2025.05.01 [小説] B-Ambitious 箱根駅伝
[小説] B-Ambitious 箱根駅伝 1-3. その日は突然やってきた【箱根駅伝小説 B-Ambitious】 気づくと、空はすっかり朝の色に変わっていた。遠くに見える芦ノ湖畔の水面に、朝日がゆらゆらと反射している。ダウンジョグを終え、駐車場の空きスペースに戻ってきた。縮んだ筋肉たちをストレッチで元通りに伸ばしていく。冷たい空気で満たされて... 2025.05.01 [小説] B-Ambitious 箱根駅伝
[小説] B-Ambitious 箱根駅伝 1-4. 生きた証【箱根駅伝小説 B-Ambitious】 布団に入ってからも、なかなか寝つけなかった。「走りたい」だけじゃ、走れない。それが、箱根駅伝だ。灯りを消した天井の向こうで、どこかの部屋のストーブが唸る音だけが、かすかに聞こえていた。(仕方ない)沼さんは、自分より強い。それは、わかってい... 2025.05.01 [小説] B-Ambitious 箱根駅伝
[小説] B-Ambitious 箱根駅伝 1-5. 激坂の終わり【箱根駅伝小説 B-Ambitious】 本当に、バカみてえなコースだ。沼信之介は、もう50分以上、どこまでも終わらない重たい壁をひたすら受け入れ続けていた。足を出すたびに重力が何倍にもなって押し返ってくる。容赦なんか、これっぽっちもない。「おい、沼。15キロ通過、52分33秒」... 2025.05.01 [小説] B-Ambitious 箱根駅伝
[小説] B-Ambitious 箱根駅伝 1-6. 渾身の71分【箱根駅伝小説 B-Ambitious】 下り坂の連続カーブで、物凄い重力に振り回される。足を止めず、ただ前へ、前へ。 遠くに見えていた背中が、いつの間にか、すぐそこに迫っていた。(もう少しだ)相手も必死だ。天を仰いでよろけながらも、なんとか脚を回している。下り坂の... 2025.05.01 [小説] B-Ambitious 箱根駅伝